不動産投資の管理会社の選び方|運用での失敗を防ぐ第一歩
「不動産投資を始めたら、物件の管理は管理会社に委託したい」と考えている方が多いかと思います。
特にマンション投資を始めるサラリーマンの場合、ご自身で管理を行う自主管理は、ただですら忙しい仕事との両立が大変ですよね。
とはいえ、高額な投資ですので「忙しいからと言って、管理会社に丸投げするのはちょっと不安…」と、考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、そんな方でも安心して管理を任せられる不動産(マンション)の管理会社の選び方、そして管理会社との付き合い方を紹介します。
目次
不動産投資で関わる2種類の管理会社
不動産投資の「管理会社」と一口に言っても、その管理区分は次の2つに分かれます。
- 賃貸管理
- 建物管理
1つの物件でもそれぞれを別の会社が管理している場合もありますし、両方を一貫して行っている会社もあります。
具体的にどのような管理を行うのかというと次の通りです。
賃貸管理の会社
- 専有部分の修繕・補修
- 入居者募集
- 入居者管理
- 家賃管理
建物管理の会社
- 設備の点検や工事の立会い
- マンション自治会や管理費の事務
- 共有部分の補修・修繕工事の計画・実行
- 建物の大規模修繕工事の計画・実行
- 共有部分の清掃
良い賃貸管理会社を見極めるための判断ポイント
判断基準となるポイントは次の8つで、契約前にわかること(6つ)と、実際に契約してみないとわからないこと(2つ)があります。
【契約前にわかること】
- 管理手数料
- 管理戸数
- 社歴
- 入居率
- 会社の雰囲気
- 物件情報(写真や間取り)をちゃんと更新しているか
【契約後にしかわからないこと】
- 対応の早さ
- 担当者との相性
良い管理会社の12の特徴
- 管理手数料が安い
- 買いたい物件があるエリアで実績がある(管理戸数)
- 社歴が長く、行政処分を受けていない
- 入居率が高い
- 管理と販売が一緒
- 目的を理解して話を進めてくれる
- 専属の担当者がいる
- ホームページがしっかりしている
- レスポンスが早い
- サブリースの場合も手数料が安いところ
- 入居者の仲介も自社で行っている
- 保証会社と提携している
1.管理手数料が安い
管理手数料は多くの会社で家賃の3~5%かかると言われていますが、同じ条件なら安い方がいいですよね。
「月2000円+税」など賃貸管理手数料が固定されている会社もあるので、どちらがお得か、自分にあっている方を選ぶと良いかと思います。
2.買いたい物件があるエリアで実績がある(管理戸数)
購入予定の物件があるエリアで実績がある、つまり他にも管理している物件がある会社が安心かと思われます。
会社自体が各人気エリアにアクセスの良いところにあるというのも大きなポイントです。
3.社歴が長く、行政処分を受けていない
社歴が長く、実績のある会社が安心です。不正などで行政処分を受けている場合、1度会社を畳んで別の社名で営業していることもあります。
社歴が長くても、行政処分を受けていない会社を選びましょう。
4.入居率が高い
管理物件の入居率が高い会社を選ぶことも大切です。
ただし、公開されている入居率の計算方法は会社ごとに異なることが多く、算出方法まで確認しないと確かな指標にはならないかもしれません。
入居者向けのサービス・特典・セミナーがある、入居者募集のノウハウがあるなど、強みのある会社がおすすめです。
5.管理と販売が一緒
販売会社と管理会社が同じ会社だと、購入から運用にスムーズに移行できるかと思います。
賃貸管理と建物管理の両方を行っているとさらに、統制の取れた運用が出来るのではないでしょうか。
6.目的を理解して話を進めてくれる
目的をしっかり聞いて、お客さんに一番合ったプランや運用を提案してくれる「話が早い」会社はオススメです。
求めていないサービスを進めてきたり、とんちんかんな受け答えをしたりする会社は避けましょう。
7.専属の担当者がいる
同じ担当者が、責任を持って管理してくれる会社なら、関係構築しやすくスムーズな運用が出来るかと思われます。
8.ホームページがしっかりしている
ホームページが見やすく、情報もたくさん載っている会社がおすすめです。
よい事ばかり書かれている、知りたい情報がすぐわからない会社は少し怪しいかもしれません。
9.レスポンスが早い
問い合わせなどへのレスポンスが早い会社のほうが、今後もしっかり対応してもらえる確率が高いです。
10.サブリースの場合も手数料が安いところ
サブリース契約を行う場合、その手数料が安い会社がオススメです。
管理手数料と同じで、家賃の何%と定められている場合と、固定料金の場合があります。
11.入居者の仲介も自社で行っている
賃貸管理会社の仕事の一環として、入居者募集がありますが、多くの会社は仲介業務を外注しています。
仲介も責任を持って自社で行っている会社がおすすめです。
12.保証会社と提携している
家賃を滞納された場合や、夜逃げされた場合のトラブルや収入減は困りますよね。
そういったときに頼れる保証会社と提携している会社のほうが安心でしょう。
選ばない方がいい管理会社の特徴
- 良い会社の反対!
- 家賃のクレジット決済を勧める管理会社
選ばない方が良い会社の特徴は、先ほど紹介した「良い会社」と条件が反対のところです。特に、レスポンスがない・遅い会社はいくら魅力的な条件が揃っていても、今後付き合っていく時に、苦労する可能性があります。
また、意外と思われるかもしれませんが、クレジットカード決済を勧める会社にも注意が必要です。
こういった会社と契約してクレジットカード決済を選ぶと、クレジットカード会社と提携している生命保険会社から営業が来たりする可能性がありますので、セールスを煩わしく感じる方は避けた方が良いかと思われます。
建物管理会社の見極め方
建物会社については、賃貸管理会社とほとんど同じですが、それ以外に特有の3つのポイントを紹介します。
- 共用部分(エントランス・駐輪場・廊下・掲示板)がきれいか
- 修繕積立金と建物管理費をしっかり管理しているかどうか
- 月次収支報告をしているか
【1】共用部分(エントランス・駐輪場・廊下・掲示板)がきれいか
建物管理会社がちゃんと仕事をしてくれるかどうかは、管理物件の共用部分を見るとわかります。
エントランスや廊下がきれいに清掃されているか、駐輪場が整備されていて倒れた自転車や放置自転車がないか、掲示板の張り紙は新しいものか・・・など
また、修繕されているかという点では、外壁のひび割れや塗装はがれがないかチェックしておくと良いでしょう。
【2】修繕積立金と建物管理費をしっかり管理しているかどうか
修繕のための積立金や建物管理費をきちんと徴収・管理しているかどうかも重要です。
滞納者が多いマンションで、修繕が必要になった場合、きちんと支払っている人がさらに多く徴収される事になりかねません。
【3】月次収支報告をしているか
毎月の収入と支出をオーナーにきちんと報告しているかどうかも重要です。
収支報告の様式を見せてもらい、不明瞭な点がないか確認しておきましょう。
よりよい運用のために知っておきたい管理会社との付き合い方
「良い会社を選べたから丸投げすればオッケー」という考えはNGです。
また不動産投資は始まったばかり、今後長期にわたって管理会社とは二人三脚で運用を行う事になりますので、付き合い方も重要になります。
管理会社と上手く付き合う3つのコツ
- 運用方法のアドバイスを積極的に聞く
- いい会社・担当者だと思ったら、不動産投資に興味がある知人を紹介する
- お金が動く時・運用方法が変わる時は内容を細かく確認する
【1】運用方法のアドバイスを積極的に聞く
運用方法の提案をしてもらったり、運用時にわからないときにアドバイスをしてもらったり、不動産投資に対して積極的な姿勢でいることが大切です。
また、頻繁にやり取りすることで関係構築も早くなり、耳寄りな情報をゲットできるかもしれません。
【2】いい会社・担当者だと思ったら不動産投資に興味がある知人を紹介する
「管理を任せている会社がいい会社だな、担当者もいい人だな」と思った時は、友人や同僚などで不動産投資に興味がある人を誰か紹介するというのも大切です。
信頼がないとなかなか紹介は出来ないかもしれませんが、会社の力になることで、手厚いフォローを受けられるかもしれません。
【3】お金が動く時・運用方法が変わる時は内容を細かく確認する
リフォームや大規模修繕、募集形態の変更など、変更や新しいことをする時は、その明細や理由などを細かく確認しておくことがおすすめです。
いつもしっかり内容を確認しておくことで、会社側も適当な対応をしませんし、思わぬミスを見つけられるかもしれません。
管理会社が合わないと思った時の乗り換え方法
「最初は調子よくやれていたけれど、10年くらい経って会社の雰囲気が変わって付き合いづらくなった…」など、管理会社が合わない・合わなくなったというケースも有り得ます。
そういった場合は、契約期間中でも管理会社の乗り換えが出来るのでしょうか?
賃貸管理会社の場合と建物管理会社の場合を、それぞれ見ていきましょう。
賃貸管理会社の変更
ほとんどの場合、賃貸管理会社の変更は可能です。まずは気になる会社の入居率や実績を数字ベースで説明してもらいましょう。
さらに良いのが、実際に上手くいっている大家さんからの紹介です。
セミナーや勉強会などで情報交換し、よさそうな会社があったら紹介してもらうのも良いかもしれません。
また1社だけではなく、少なくとも3社くらいから説明を聞いた方がいいです。
建物管理会社の変更
建物管理会社は、管理組合などの兼ね合いがあるので、1区分のオーナーの一存で会社の変更は難しいでしょう。
管理会社の良し悪しが運用を左右するのでしっかり選ぼう
不動産投資を始める時に一番重要なのは物件の立地だといわれていますが、運用中に管理を任せる管理会社も非常に重要です。
きちんと入居者を募集・管理し室内の設備を整えてくれる賃貸管理会社と、建物全体を安全に、キレイに保ってくれる建物管理会社をしっかり選びましょう。
入居率や不動産投資にかかる手間や費用がグンと変わってきますよ。
当社『グランヴァン』は分譲後の建物管理を自社で行っています。
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