不動産投資はこれからどうなる?| 市況や需要の変化を見通す目
“建設的”な不動産投資・運用を行う投資家は、不動産投資に関連するニュースをよく見て、自ら情報を集めもして、市況や需要の変化をいち早くキャッチしています。
常に「新しい情報」や、「視点を変えた情報」を知ろうとする大家さんの姿勢は、どんどん見習うべきですね。
2019年の終わりが近づいた現在は、不動産投資家の間では「ここ1、2年の不動産投資に関する動向から、2020年はこうなるのではないか?」という推測が、数多く飛び交っています。
ただ、不動産投資を始めたばかりの人や、今まさに始めようと思っている人が、「来年こうなるんじゃないか……?」と筋道を立てて考えることは難しいですよね。
今回は、「不動産投資ってこれからどうなるの?」ということを、いつでもしっかり考えられるように知っておきたい、近年の不動産投資を取り巻く状況の変化や、堅実的な運用を続けるために必要な心構えについて、まとめてみました。
目次
近年の不動産投資の分野で見られる、主な市況や需要は?
手始めに、近年の不動産投資に関連する市況や需要、トレンドなどの情報を5つほどピックアックしました。
ベテラン投資家や不動産投資のコンサルタントが、どういう種類の情報に着目しているのか、実際に自分が情報収集をする際の参考にしてみてください。
- 都心部のマンションの利回りに大きな変化はない
- 「一風変わった佇まい」のリノベーション住宅が一部の支持を集める
- 銀行の不正融資問題が発覚し、ローン審査が厳しくなった
- 利回りの良さを求めソーシャルレンディングの需要が拡大
- 不動産投資型クラウドファンディングの本格参入
【1】都心部のマンションの利回りに大きな変化はない
収益物件サイト『健美家』の2018年度広報レポートによると、首都圏の投資用区分マンションの平均利回りは3期連続で“ほぼ横ばい”です。
価格も、細かなアップダウンを繰り返してはいますが、2015年以降は大きな高騰も下落もないようでした。
【参照元】
⇒ 不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家 (けんびや)
「収益物件市場動向 四半期レポート」
【2】「一風変わった佇まい」のリノベーション住宅が一部の支持を集める
築年数や立地、設備などの関係で、本来は入居者がつきにくい中古マンションやアパートが、一部の人々から支持を集めています。
雑誌やテレビで、リノベーション住宅での暮らしに関する特集を、よく見かけませんか?
若い人を中心に、背伸びしたゴージャスな暮らしよりも、自分らしく自然な暮らしを好む変化があり、それが住まい選びにも影響しているのかもしれません。
「新築」「ハイテク設備」「ゴージャス」な家にはない、日本の昔の香りを残した空気感が、築年数の古いリノベーション住宅に求められています。
もしも将来、リノベーション住宅での暮らしがさらにブーム化すれば、不動産投資における「過疎地の中古マンション・アパートを運用するのは難しい」という常識が変わるかもしれません。
【3】銀行の不正融資問題が発覚し、ローン審査が厳しくなった
某銀行の不正融資問題を発端に、「金融機関の不動産投資ローンの審査が厳しくなった気がする」と感じている投資家が多いようです。
いくつかの銀行が融資の引き締めに踏み切った結果、“これまではスムーズに不動産投資ローンの審査に通っていた”年収の人が、「年収が下がったわけではないのに、ローンの審査に落ちるようになった……」とブログで述べているのを時折見かけます。
不動産投資ローン審査の基準の変化に備え、これからローンを組む予定の人はより入念な準備が必要でしょう。
また、「不動産投資ローンに落ちてしまった。○○に相談してみよう!」と、次の行動に早く移るための情報収集および心づもりを、日常的に行う・持ち続けることが推奨されます。
【4】利回りの良さを求めソーシャルレンディングの需要が拡大
年金不安・老後生活の不安が顕著にあらわれてきた結果、「真剣にお金を貯めなくては!」という気持ちが、世代問わず強まっている印象があります。
「お金をたくさん増やしたい」という目標は、高利回りの投資方法を選ぶ動機となり、その1つとしてソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)が注目されています。
平均4%台と言われる新築区分マンション投資(東京都内)と比べると、ソーシャルレンディングの利回りは5~8%と高いです。
現状、ソーシャルレンディングの仕組みの不完全な部分(仲介サービスの先にいる貸付人の情報が分からない等)が論点になっていますが、「今後、ソーシャルレンディングの需要が拡大されれば、いくつかの問題は改善に向かうのではないか?」という推測も見られるようです。
【5】不動産投資型クラウドファンディングの本格参入
あらゆる分野で積極的に活用される、クラウドファンディングの「不動産投資型」が今トレンドに上がっています。
個人では運用できない大規模な不動産投資に、共同で手軽に取り組めることが話題を呼び、新規サービスがどんどん参入している状況です。
それでも、高まった注目度に供給が追い付いておらず、新しい案件が出ても僅か数分で受付終了になってしまうことがしばしば。
「2020年の不動産投資はどうなるの?」という疑問は、東京オリンピックに関連しているものが多い
「来年(2020年)は不動産投資ってどう動く?」と考えている人の多くが、“2020年開催の東京オリンピックで生まれる、不動産投資を取り巻く情勢の変化”を、特に気にしているようです。
東京オリンピックの影響については諸説ありますが、「不動産投資家にとっての影響は少ないだろう」という推測が、今のところ有力だと感じます。
というのも、東京は既にインフラが整備されており、オリンピックを開催することを理由に、劇的に経済が発展する“伸びしろ”が、正直なところもうあまり残っていないからです。
2008年北京オリンピックの開催時、インフラ整備に伸びしろがあった中国では、オリンピックのために急ピッチで経済が発展。
10年以上が経過した今の中国では、ついに日本よりもスマホをガンガン便利に使いこなすことが日常風景となりました。
「東京オリンピックの特需」と「投資用不動産の価格」の関連性はおそらく低い
今度の東京オリンピックにおいては、ビジネスホテルやマンスリーマンション等の需要が、国内外からの観戦客が殺到することにより、爆発的に上がることは容易に想定できます。
ただオリンピックが閉会すれば、観光業界の特需景気はもとの落ち着きを取り戻すでしょうし、そもそも“定住”が前提の投資用マンションや、投資用アパートにはあまり関連しない話です。
おそらく、ホテル以外の投資用不動産の価値が、東京オリンピックによって急上昇・急落することはないでしょう。
2025年の大阪万博は不動産投資に影響するか?
ちなみに2025年は、大阪で万博が開かれることとなりました。
大阪都心部(大阪市中央区・北区など)に投資用不動産を持つ人も、東京オリンピック開催に伴う変化が気になる人々と同じく「物件がいっぱい建つのかな?」、あるいは「路線の整備がされたりするのかな?」などと、思うところは様々あるでしょう。
未来のことなので、どうなるのか確実に分かることはないですが、2020年東京オリンピックと同じく、「賃貸需要の大きな変化はないのでは?」という意見が、今のところはよく聞かれます。
「不動産投資のこれから」を考える投資家に必要な心構え
ここまでは、実際に近年不動産投資業界の周りに巻き起こった物事や、そこから推測される市況・需要の変化について、述べてきました。
ただ、タイムリーな出来事に関する情報収集しかしない場合、「長期的に不動産投資はどうなるのか?」という推測を立てにくかったり、「自分はどう思うか?」という視点を持ちにくくなります。
不動産投資に関連する情報収集を幅広く、できれば常に行い、これから起こる可能性が高いことや、もしかすると起こるかもしれないことについて、考えをめぐらしておくことが理想です。
例えば、以下のようなことを心掛けておくとよいでしょう。
- 運用している投資用不動産の地域情報をこまめにアップデート
- 金利が上昇するリスクを考えておく
- 不動産会社とコミュニケーションを取り続ける
【1】運用している投資用不動産の地域情報をこまめにアップデート
運用している投資用不動産の地域情報を、こまめに自分の中で最新にしておくことは、堅実的な資産運用を行ううえでの基本です。
最近は、主要施設をできるだけ狭い範囲に集める「コンパクトシティ化」が顕著であり、街の雰囲気が短期間でガラッと変わる可能性が否定できません。
人口の増減や、投資用不動産周辺地域に“どんな建物が建ち、どんな建物がなくなるのか”を、努めて把握しておきましょう。
投資用不動産がある地域から自宅が遠いと、多少億劫かもしれませんが、たまには直接足を運んで、周辺環境を自分の目で見てみることが大切です。
【2】金利が上昇するリスクを考えておく
今はいわゆる「超低金利時代」です。
不動産投資ローンの金利は、住宅ローンの金利より高く設定されているものの、バブル期などに比べれば驚くほど低い金利を長らく維持しています。
今後も、急に金利が上がってしまう可能性はおそらくないのですが、じわじわとは上がっていくかもしれません。
現に、日本と同じく低金利だった欧米諸国の一部で最近、不動産投資ローンの金利上昇が見られます。
投資用不動産をどんどん増やしていく計画がある人は、シミュレーションと現実の誤差を少なくするために、「ずっと超低金利が続くだろう」とは思いこまないほうがいいです。
【参考ページ】
【3】不動産会社とコミュニケーションを取り続ける
不動産会社との関わりについて、契約が完了したら「やり取り終わり」あるいは「後はおまかせ」というスタンスの人が稀にいますが、これは大変もったいないことです。
多くの不動産会社は、顧客(オーナー)の経営がうまくいくべきと思っています。
販売した物件でうまく利益を出してもらうために、不動産運用に有益な情報の提供を惜しまず、アフターサポートが充実している会社も多いです。
不動産会社とオーナー間でいいコミュニケーションができれば、新聞やテレビ、ビジネス雑誌では拾いきれない、耳よりな情報が聞けるかもしれません。
まとめ
以上、「不動産投資の“これから”」を考えるために役立つ情報をお伝えしました。
不動産投資について疑問や不安が沸き起こった時、その都度タイムリーな情報を受け取って安心することは楽で簡単。
しかし、常に自分の中で不動産投資の市況や需要の変化や、トレンドをキャッチアップできる土台があるのに越したことはありません。
いわゆる「成功大家さん」になるために、先を見通す目を養いましょう。
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