ヴィンテージマンションとは? | 投資家目線で知りたい特徴・需要・メリット・デメリット等
「大都市圏には、ヴィンテージマンションなるものがあるらしい」
「高収入者層を中心に、ヴィンテージマンションに住みたいと思う人が多いらしい」
「ヴィンテージマンションでの暮らしに憧れる」
こういった話を聞いたことはありませんか?
“ヴィンテージマンション”は、比較的あたらしく流布した言葉なので「意味が分からない」「どんなマンションのこと?」と疑問に思う人も多いと推測します。
そこで今回、ヴィンテージマンションとはどんなマンションのことを指すのか、そして不動産投資を行う目線でヴィンテージマンションにはどんなメリット・デメリットがあるのかを、分かりやすく解説してみました。
目次
ヴィンテージマンションとは?
ヴィンテージマンション
「スカイプラザ赤坂」の外観
※Googleストリートビュー より
通常マンションであれ戸建てであれ、築年数が経つにつれて資産価値は下がるものです。
一方ヴィンテージマンションとは、築年数が経っていても価値が変わらない、または上がるマンションのことを言います。
※ちなみに、ヴィンテージマンションは“和製英語”です。
しかし、ただ築年数が経っている物件では、もちろんヴィンテージマンションとは言えません。
ヴィンテージマンションと呼べるマンションには、築年数が経っている(築10年~)ほかに、いくつかの条件があります。
【ヴィンテージマンションと呼べるマンションの条件の例】
・立地が良いこと
⇒ 都心部でも人気が高い駅が最寄り駅 等・デザイン性が高いこと
⇒ 建築当時の時代の文化が色濃く反映された味のあるデザイン 等・価格が高いこと
⇒ 目安として首都圏で坪単価300万円以上、近畿圏で坪単価150万円以上・管理がきちんとされており、古くても安全上問題ないこと
「築年数が経ったマンションの売却に何とか拍車をかけたい」という不動産会社の意図もあってか、かつてよりもヴィンテージマンションの解釈が広くなっているという意見もあります。
ヴィンテージマンションによく見られる7つの特徴
- 生活に必要な施設が徒歩圏内に揃っている
- 外観に味がある
- 占有面積が広い
- 共用部分が常に綺麗
- 「ブランド」のようにマンション名が認知されている
- 水回りの設備が使いづらい場合がある
- どちらかというと低地・平地でなく高台にある ……etc.
ヴィンテージマンションの入居者層は?
ヴィンテージマンションの入居者層として挙げられるのは、まず住環境意識が高い人たちです。
のちの項目、「ヴィンテージマンションで不動産投資をするメリット」にも繋がることですが、住環境意識が高い人は入居マナーが良い傾向があります。
さらに、ヴィンテージマンションに住むこと自体にステータスを感じる人たち。ハイステータスな高収入者が、これに大きく該当するでしょう。
また、レトロな外観とトレンドを抑えた内装にギャップを感じる、ハイセンスな若い世代の人たちからの需要も、近年高まっています。
ヴィンテージマンションの運用に伴うターゲティングを行う場合は、上記で挙げた入居者層からイメージを膨らませてみましょう。
東京でヴィンテージマンションが多いエリア
- 港区
- 渋谷区
- 千代田区 ……etc.
【参考】
⇒ 『東京ヴィンテージマンション』
ヴィンテージマンションで不動産投資をする3つのメリット
では仮に、ヴィンテージマンションを購入して不動産投資を行う場合。
他の種類のマンションの購入・運用と比較して、どのようなメリットを得られるのでしょうか?
ここまで述べてきたヴィンテージマンションと呼ばれる条件・特徴、入居者層などから考えてみました。
- マンションに個性があり、近隣マンションとの差別化を図れる
- ある一定層からの根強い人気があり、家賃を下げなくても入居者が入りやすい
- 経年数が経ちさらにプレミア価値がつけば、キャピタルゲインを得られる
【1】マンションに個性があり、近隣マンションとの差別化を図れる
ヴィンテージマンションの検索に特化したサイト、『東京ヴィンテージマンション』などに目を通すと分かりやすいですが、ヴィンテージマンションはそれぞれに強い個性があります。
【ヴィンテージマンションの持つ個性の例】
・煉瓦づくりのような外観
・遠くからでも目をひく鮮やかな色の屋根瓦
・東洋建築と西洋建築の融合
・プールが付いている
・四季折々の趣が感じられる豪華な中庭 ……etc.
こうした強い個性のおかげで、ありきたりではなく近隣マンションとの差別化を図りやすい・入居者募集時にセールスポイントを作りやすいというメリットがあります。
【2】ある一定層からの根強い人気があり、家賃を下げなくても入居者が入りやすい
ヴィンテージマンション
「ビラ・ビアンカ」の外観
※Googleストリートビュー より
先ほど「ヴィンテージマンションとは?」の項目でも触れましたが、ヴィンテージマンションがヴィンテージマンションと評価されるためには、価格が高いことが1つの必要条件となります。
つまり、ヴィンテージマンションの需要はコスパのいい物件に住みたい“以外”のところにあるので、家賃を下げなくても一定の需要があり続け、入居者が途絶えにくいのです。
逆に、ヴィンテージマンションの場合は下手に家賃を下げると、狙うべき入居者層(高収入者や、住環境意識の高い人など)から注目されなくなり、他の入居者層からは「ちょっと住むには高いな……」と躊躇される、“中途半端な立ち位置”になってしまうでしょう。
【3】築年数が経ちプレミア価値がつけば、キャピタルゲインを得られる
現代の不動産投資は、キャピタルゲイン(売買差益)ではなく、インカムゲイン(家賃収入)で利益を積み上げていくことが主な目的です。
しかし、ヴィンテージマンションの運用の場合は少し特殊。
築年数が経ち物件の希少価値が上がって、投資用ヴィンテージマンションの価格が購入時よりも高騰したら、本来の不動産投資では出にくいキャピタルゲインが出ることに期待できるのです。
ヴィンテージマンションで不動産投資をする2つの大きなデメリット
ヴィンテージマンションで不動産投資をすることには、もちろんデメリットも存在します。
- 購入価格が高く、ローンの負担が大きい
- 設備・構造に欠陥が見つかった場合の大規模修繕リスク
【1】購入価格が高く、ローンの負担が大きい
ヴィンテージマンションと分類されるための1つの条件「価格が高い」は、もちろん“投資目的で購入する”場合にも当てはまります。
ローンを組むとしたら、多額の頭金を用意する必要があったり、月々の返済額が大きかったり、返済期間が長かったりと、他の種類の投資用マンションを購入するケースと比べて、かなり負担が大きいのではないかと推測できます。
またローンの総額が大きければ、ただでさえ厳しい不動産投資ローンの審査が、さらに1段階厳しくなるかもしれないことも、想定しておかなくではいけないでしょう。
【2】設備・構造に欠陥が見つかった場合の大規模修繕リスク
ただ築年数が古ければいいのではなく、築年数が古くても管理が徹底されて安全に入居できることが、ヴィンテージマンションのあるべき姿。
しかし管理組合や管理会社に致命的なミスがあれば、ヴィンテージマンションを投資用に購入・運用を開始後に構造上の欠陥が見つかり、莫大な修繕費用がかかるリスクがあります。
また、どれほど深い“味”があるとしても、入居率に影響しそうな古く使い勝手の悪い設備は、やはり多額のお金をかけてリノベーションをする必要があるかもしれません。
※区分オーナーになっている場合は他のオーナーの合意も要るため、なかなか骨が折れます。
基本的に、修繕積立費用や維持管理費用と称されるお金が、ヴィンテージマンションの場合は高くつくと想定しておいたほうがよさそうです。
【まとめ】ヴィンテージマンションの運用は少なくとも初心者向けではないかも?自己資金が潤沢ならば検討しよう
以上、ヴィンテージマンションとは何か、そして不動産投資の視点から考えられるメリット・デメリットについて、まとめました。
ヴィンテージマンション自体がハッキリと定義されているものではないため、ケースバイケースだとは思いますが、相場よりも大幅に高い価格のマンションへの投資は、少なくとも不動産投資の初心者向けではないかもしれません。
「自己資金(貯蓄など)が潤沢にある場合は、選択肢に入れてもよいかな?」くらいの認識が、妥当かと思います。
「どうしてもやっぱりヴィンテージマンションへの投資が気になるという人……」も、新築マンション投資や中古アパート投資など、他の不動産投資のメリット・デメリットをしっかり調査し、そのうえで慎重に決断していただきたいところです。
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